2024.11.21 11:00横笛の吹き方その6~息の無駄遣い横笛を吹くとき、息が続かないこと、ありませんか?もちろん、音曲の1フレーズ吹いたら、息継ぎが必要なのは当たり前。でも、1つの音を出して次に行こうと思ったら、息が続かない、などということも、初心者には起こりがちです。その原因は、息の無駄遣い。口から出した息が、音を出すのに必要な場所以外にもれてしまっているのです。たくさん息を無駄遣いしたら、息が続かなくなるのは、当たり前。試しに、笛を右手だけで構えて笛を吹きながら、左手を、自分の顔の前からやや斜め下のあたりに広げてみましょう。左手にたくさん息が当たったら、それは、息の無駄遣いの証拠です。効率よく息を使って、良い音が出るように、練習しましょう。顔の前や机の上にティッシュや紙を置いて、大きく動かないか、確認し...
2024.11.20 13:00横笛の吹き方その5~低音と高音を吹き分けるコツ篠笛には、1つの唄口と、七つの指孔しかありません。しかし、音域はおよそ2オクターブ半と、非常に広いです。低い音と、その1オクターブ高い音は、どうやって吹き分けるのでしょうか。それは、息の勢いです。低い音は、やさしく吹いても出ます。しかし、高い音は、勢いよく息を吹かないと、鳴らないものです。では、どうやって息を勢いよく吹けばよいのでしょうか。普通に吹くと、どう頑張ってみても、勢いはさほど増さないものです。高い音を出すために勢いよく吹くコツ。それは、口の形です。口をより細く絞り、息の出口を狭くしてみましょう。すると、息の勢いが格段に上がります。試しに、手の指を口の前にもってきて、低音を吹いた時と、高音を吹こうと口を細く絞った時とで、手の指に感じる息の勢いの...
2024.01.10 11:00横笛の吹き方その4〜口の開け方前回、以下の通り、アルカイックスマイルがお勧めと、書きました。・上唇が下唇より少し前に出ている・息は真っ直ぐ横でも真下ではなく、やや斜め下に吹いている・唇をできるだけ閉じて、隙間から息を勢い良く出している・口をすぼめるのではなく、やや横に引いているこの時、口の隙間を横に引っ張り過ぎてはいけません。なぜなら、唇が引っ張られて余裕がなくなるし、細い気道だと音が鳴るエッジのポイントに息が当たらなくなる可能性があるからです。この結果、音が出なくなったり、変な音が出たりします。口の隙間は、イではなく小さなウになるように心掛けましょう。冒頭の、長谷川京子さんの唇の開き方は、参考になるかなと思いました。無理やりウにする必要はありません。イーと引っ張り過ぎないのがポイ...
2024.01.06 11:00横笛の鳴らし方その3〜ポイントはほほえみ?その2では、瓶を吹いて、息の当て方を体感することをお勧めしました。音が出た時、どんな唇の形だったか、どんな感じで息を吹いていたか、覚えていますか?瓶に向かって息を吹くとき、瓶を鳴らそうとすると、口をすぼめて、たくさんの息を、上方向からビンに当てる方が多いですが、それではなかなか音が出ません。もし出たとしても、息を一気に吐き過ぎて、すぐ苦しくなってしまい、長く音を出し続けることができません。お勧めは、・上唇が下唇より少し前に出ている・息は真っ直ぐ横でも真下ではなく、やや斜め下に吹いている・唇をできるだけ閉じて、隙間から息を勢い良く出している・口をすぼめるのではなく、やや横に引いているそう、理想は、アルカイックスマイルの唇です!冒頭の写真は、京都・広隆寺の...
2024.01.03 11:00横笛の鳴らし方その2〜瓶を吹いて息の当て方を体感しようエアリードの楽器は、唄口のエッジに息を当てると、その1で書きました。息を当てる感覚を、瓶を吹いて音を出すことで、試してみましょう。吹くのは瓶がお勧めですが、水や飲料がいくらか入っているペットボトルでも、大丈夫です。冒頭の写真は、厚生労働省のホームページからお借りしました。この絵の通り、息の当て方は、横から、がポイントです。ボーっという音が鳴りましたか?瓶の中に縦に息を吹き込んでも音は出ませんよ!息の吹き込む角度や息の勢い、唇の開け方などによって、音が出たり出なかったりすると思います。色々と試してみましょう。ちなみに、サントリーのホームページに、音の出る仕組みが載っていました。これはエアリードの音の出る仕組みと同じ原理です。
2023.12.29 11:00横笛の鳴らし方その1〜エアリードの仕組みリードがある管楽器は、リードが振動して音源となります。また、リードがあれば、リードによって息の方向が決まります。しかし、横笛はリードの無い、エアリードの管楽器です。エアリードの楽器は、自分の息で空気を振動させなければいけません。また、リードが無いので、自分の唇で息の方向を定める必要があります。では、横笛は、どうやって音が鳴るのでしょうか。横笛には唄口と呼ばれる、息を吹き込む穴があります。ここから息を吹き込みますと、唄口やその他の開口部で空気流が発生し、空気の振動により音が出るのです。しかし、ただ息を吹き込むだけでは、音は出ません。これが、エアリードの楽器の難しいところです。冒頭の写真は、YAMAHAのホームページからお借りしました、フルートの息の吹き込...
2023.12.20 11:00篠笛の種類その2〜いろんな長さの笛があるのはなぜ?〜篠笛には、実はいろんな長さがあるのをご存知ですか?実は、40cmに満たないものから、60cm近いものまで、あるのです。これは、実は音程の違いです。西洋音楽は、基本的には音程が決まっています。オーケストラでは標準音の音叉で音を合わせますが、これは音程が共通で定められているからです。しかし、カラオケはどうでしょう。歌う人によって、音程、キーを上げたり下げたりしますよね。原曲の音程、キーは決まっていますが、歌う人の声によってキーを調整するという発想は、実は日本では江戸時代からありました。長唄や小唄などの三味線音楽でも、唄い手の声域に合わせて、三味線の音程を調整します。気持ちよく歌えるように、三味線が唄に合わせるのです。すると、三味線に合わせるべき笛も、音程が...
2020.01.18 12:00篠笛の種類その1〜同じ篠笛といっても調律が違う??〜前回の記事に書いたとおり、篠笛は日本の横笛の一つです。篠笛には、実は調律の違う2種類があるって、ご存知でしたか?お祭りでよく使われるのは、「囃子用」「古典調」などと呼ばれる種類です。これは、同じ大きさの指穴が均等に空いています。指を均等に広げると指穴に当たるため、比較的吹きやすいです。ただ、音階を調律していないため、三味線や西洋音楽とは微妙に調子がずれてしまいます。