篠笛には、1つの唄口と、七つの指孔しかありません。
しかし、音域はおよそ2オクターブ半と、非常に広いです。
低い音と、その1オクターブ高い音は、どうやって吹き分けるのでしょうか。
それは、息の勢いです。
低い音は、やさしく吹いても出ます。
しかし、高い音は、勢いよく息を吹かないと、鳴らないものです。
では、どうやって息を勢いよく吹けばよいのでしょうか。
普通に吹くと、どう頑張ってみても、勢いはさほど増さないものです。
高い音を出すために勢いよく吹くコツ。
それは、口の形です。
口をより細く絞り、息の出口を狭くしてみましょう。
すると、息の勢いが格段に上がります。
試しに、手の指を口の前にもってきて、低音を吹いた時と、高音を吹こうと口を細く絞った時とで、手の指に感じる息の勢いの違いを感じてみましょう。
これは、水を撒くとき、水が出る方のホースを親指と人差し指でつぶすと、水が勢いよく出て遠くまで飛ぶ、という現象と、同じです。
ネットで調べてみましたら、ベルヌーイの定理と連続の式という流体力学の定理で説明できるそうです。
冒頭の写真は、連続の式の概念図だそうで、連続の式とは「外部とのやりとりが無い限り、流体の質量流量はどの断面でも常に一定である」、簡単に言うと「流路が細い箇所ほど流速が大きくなる」という定理だそうです。
流量Qが流れる管路において、断面積A1の箇所の流速をv1、断面積A2の箇所の流速をv2とすると、以下の式が成り立ちます。
Q=v1A1=v2A2
ということだそうです。
図と上記説明は、以下のページから引用させていただきました。
なお、息の出口は、口を細く閉じることによって、上下に狭くなります。
このため、高音を出すためには、唄口の息の当たりどころが、低い音より狭くなることに注意が必要です。
鏡を見ながら、何度も練習してみましょう。
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