篠笛には、実はいろんな長さがあるのをご存知ですか?
実は、40cmに満たないものから、60cm近いものまで、あるのです。
これは、実は音程の違いです。
西洋音楽は、基本的には音程が決まっています。
オーケストラでは標準音の音叉で音を合わせますが、これは音程が共通で定められているからです。
しかし、カラオケはどうでしょう。
歌う人によって、音程、キーを上げたり下げたりしますよね。
原曲の音程、キーは決まっていますが、歌う人の声によってキーを調整するという発想は、実は日本では江戸時代からありました。
長唄や小唄などの三味線音楽でも、唄い手の声域に合わせて、三味線の音程を調整します。
気持ちよく歌えるように、三味線が唄に合わせるのです。
すると、三味線に合わせるべき笛も、音程が変わってしまいます。
しかし、笛自体は音程は調整できません。
指遣いを変えれば吹けなくはないですが、かなり難しくなるケースもあります。
そこで、笛自体の音程を変えてしまうのです。
笛が長ければ低音が、短ければ高音が出ます。
長さが違う篠笛がたくさんあるのは、指遣いは同じでも音程を変えられるためです。
写真には、三本から十三本まで、11本の笛が並んでいます。
三本が一番長く、十三本が一番短いです。
カラオケのキー調整は、日本人にとっては当たり前の概念だったのですね。
0コメント